第153回日商簿記検定2級試験に落ちた人による自己採点(大問4:本社工場会計)

こんにちは、カドです。

さてさて、引き続き事故自己採点を続けて参りましょう。

大問3は超難問すぎた上に、回答用紙も複雑で、多くの方が記事や動画で取り上げていることからすっ飛ばします。

多分、2問くらい正解していれば御の字です。

大問4

大問4の出題内容は、工業簿記の本社工場会計でした。

難易度が高いとは感じませんでした。パブロフ簿記にも“16点~満点が得点しておきたいです。”との記述がありましたが、私も試験時には得点稼ぎができる問題であると重要視していました。

そんな私自身の思いとは裏腹に結果はひどいものでした。

(1)材料の掛購入

1問目は材料を掛けで購入した際の仕訳です。

基礎的な問題です。

通常であるならば、材料/買掛金の仕訳でいいのですが、本社工場会計では工場と本社を個別に分けて仕訳を切る必要があるので、通常の仕訳が正解とはなりません。

問題文に“材料と製品の倉庫は工場に置き〜”、“支払い関係は本社が行なっている。”とありますので、購入した材料は工場帳簿上の借方へ900,000(資産の増加)、一方今回は買掛金での購入となりますので、本社帳簿上の貸方へ900,000(負債の増加)として計上します。

工場帳簿上にて使用できる科目は、問題文にて指定されていように“材料、仕掛品、製間、製品、賃金・給料、本社“となっています。

その為、貸方に表現したい買掛金は工場帳簿上では使用できないことに加え、支払いをとりまとめている本社の取引であるかを示すという意味を込めて、工業帳簿上の貸方には本社勘定にて900,000を計上します。

一方、材料の搬入が工場での取引という意味で、本社帳簿の借方には工場勘定を900,000で計上します。

製間(せいかん)と売原(うりげん)

気になった方もいらっしゃるかもしれませんが、私は製造間接費を“製間(せいかん)”と略しています。これは以前勤めていた会社で経理実務にあっていた際に職場内で、そのような略称で呼んでいたものを採用しています。

最初は製造間接費の事すら知らなかったので、皆は何の話をしているのかさっぱり分かりませんでしたが、徐々に知識が深まり気づけば自分でも「製間」って言っていました。会計とか原価管理担当がよく使うイメージです。

後の章で出てくる売原(うりげん)も略称として多くの方が使います。売上原価の略です。

あまり他の会社の経理の方と交流がなかったのでよく分からないのですが、もしかしたら他の会社でもこの様に呼ばれているかもしれません。今後、実際に経理実務にあたる方がいれば覚えておいて損はないです。

新入社員がいきなり「1Q(第1四半期) の 製間を拾えばいいんですね?」とか言い出したら、カッコイイですよね。

(2)工場の賃金払い

2問目は工場の賃金払いに関する問題でした。

製品の製造に直接関わる直接工の賃金はどの製品にいくら使ったかが特定できますので仕掛品で、機械修繕や資材運搬など直接工のサポートにあたるとされる間接工の賃金はどの製品にいくら使ったかが明らかでないので製間該当します、一般的には。

ただし、今回工場帳簿上の勘定選択肢には“賃金・給料“というものがありますので、工場の工員の賃金を本社の現金で支払ったという解釈から、工場)賃金・給与 2,000,000(費用の増加)/本社 2,000,000、本社)工場 2,000,000/現金 2,000,000(資産の減少) という仕訳が正解でした。

仕掛品や製間はそのような詳細な費目が選択肢にない場合に使うべきであると、自己採点をする中で気づきました。直接工は仕掛品、間接工であるとテキストのパターンにはめ込んでしまい、問題文を読めていなかったことが間違えた要因です。

シンプルに考えればできそうな問題だったので、試験中に気づけなかったのは非常に残念でした。

(3)工場の経費(清掃費用)の支払い

3問目は工場で発生した経費の問題でした。

考える間もなく回答しなければならない、簡単な問題でした。

工場で発生した外部の清掃費なのですが、該当する費目が無いために、工場帳簿上の借方に製間120,000(費用の増加)を、支払いは本社の取引ですので、貸方に本社120,000を計上します。

一方、本社帳簿上の借方には工場での取引ですので、工場120,000を計上します。この清掃費の支払いは、本社の当座預金からの引き落としであるために、貸方に当座預金120,000(資産の減少)を計上します。

(4)工場機械の減価償却費

4問目は工場にある機械の減価償却費を計上する仕訳です。

既述しましたように、工場帳簿上で使用できる勘定には限りがあり、該当する費目がないうえに、どの製品にいくらかかったかが特定不可能ですので、借方に製間300,000(費用の増加)で計上します。

加えて該当する費目がないうえに、どの製品にいくらかかったかが特定不可能ですので、製間が妥当だと言えます。

貸方では減価償却累計額もしくは機械装置のどちらかを選びたいところですが、工場帳簿上の選択肢には該当勘定がないく、本社の勘定選択肢に機械装置減価償却費累計額があるので本社勘定にて300,000を計上します。

続いて本社帳簿ですが、何をとち狂ったのか私は借方に減価償却費を計上してますね。

工場帳簿上で既に製間を計上しているので、本社帳簿上では工場での取引を表す工場勘定300,000を借方にて計上します。貸方は、もちろん機械装置減価償却累計額300,000です。

選択肢のどこにもない勘定を選択して間違えるなんて我ながら本当に言語道断です。

問題文を読むことは基礎中の基礎で、合格には欠かせない要素の一つです。私と同じ過ちを犯さないようにい、受験者の皆様にはぜひとも気を付けていただきたいです。

(5)製品の販売

最後の5問目は完成した製品を販売した際の仕訳です。

勘定の選択肢を見ると売掛金/売上は選択肢にないので、売原/製品の仕訳を切ればいいということがわかります。

まずは、工場帳簿から。売上原価は本社帳簿で計上するので、借方に本社8,000,000を、製品を販売したので貸方に製品8,000,000(資産の減少)とします。

一方、本社会計は借方で売原8,000,000を、貸方は工場帳簿の取引のため、工場8,000,000を計上します。

私の間違いとしては、考え方は正しいのですが製品は工業帳簿上の勘定にもかかわらず商業帳簿上で計上したことがまずいですね。

これも問題文の読み取りが甘いということでしょう。

改めて読解力の重要性が身に沁みます。

まとめ

9割目標もむなしく、6割しかとれないという悲しい結果に終わりました。

ただ、大問3が難問だったことに加えて、難易度も考慮すると合格するには9割はとらなければならなかったと感じますし、とらなければならないところで落とすのは実力不足以外の何物でもありません。

試験に向けた勉強をしていたときにも、製品を売り上げた際の仕訳は苦手意識があったので重点的に勉強したつもりが、詰めが甘かったということでしょう。

本社工場会計の製品売上時の仕訳は大問4にて、過去10年間29回(年3回。2019年度は残り1回未実施。)の試験で5回の出題ということで15%の出題率でした。1年間に2度出るケースはかなりレアですが、2019年度出題があったということは2020年以降の試験にも出題可能性もあり得るので、合格対策の勉強は避けては通れないでしょう。

以上よろしくお願いいたします。

参考

1_スッキリわかる日商簿記2級 工業簿記 第8版(TAC出版:滝澤ななみ)
2 _第153回日商簿記2級 総評 (パブロフ簿記)
3_本社工場会計のコツと仕訳(パブロフ簿記)
4_153回日商簿記2級の解答について〜第4問 本社工場会計〜 (ポリテク火星出張所!)
5_簿記2級の過去問分析(簿記検定ナビ)